先日、ダボス会議でトランプが国連の向こうを張って平和評議会なるものを発足させた。戦争反対という平和ではなくて戦後の「復興」の利権チャンスをねらう独裁政権同士の集まりの感も見えていた。英独仏などは無視、ヨーロッパでもトランプ寄りの政権が加わったが、カナダの首相などは誘われもしなかった。
このことで、「ヨーロッパ」というのが、オルバンのハンガリーを含むEUという意味ではなくEUから離脱している英国を含む「ヨーロッパ」にシフトしていることが分かる。といっても、例えばNATOのウクライナ支援からアメリカが離脱した後も、残りのヨーロッパ国がウクライナを支援し続けた実態は、アメリカの武器を買ってウクライナに届けるというものだったから
一方で、トランプに声をかけられながら無視したのはバチカン市国の首相レオ14世だ。
無視はしたけれどこの平和評議会について批判をしなかったのが賢明だった。同じアメリカ人のローマ教皇から批判や叱責を受けていたらトランプは怒ってエスカレートしたかもしれない。
トランプはいろいろなところ、いろいろな形で「God is proud of me」とか「God is very proud of the job I've done」とか口にしている。
さすが「神の国」アメリカ、政教分離のないアメリカの大統領で、どんなに自分勝手で私利私欲や承認欲求に駆られていると批判されることがあっても、「神からの承認」というのも必要としているらしい。いや、承認だけでなく神から誇りに思われている、というのが大切らしくて、それを公の場で口にするのって、フランスはもちろん、日本でも考えられないので驚く。
神の代理人、奉仕者でもあるローマ教皇を平和評議会に誘ったのも神の前での「正当性」を示したかったからなのかもしれない。レオ14世が賢明で冷静でよかった。
元軍人でもあるギヨーム・アンセルのこの本をリンクしておこう。
ギヨーム・アンセル